大事なもの、古い写真
2000年10月13日 僕は、昨日取りに行った住民票の写しを、
どうやら失くしてしまったらしい。
嫌な気持ちを我慢しつつ、時間を無駄にしながらも
やっと手に入れたものなのに。
きっと、昨日の僕は、失くさないようにと思って、
どこかに大事にしまったのだろう。
どうして、大事なものほど、失くしてしまうのだろう。
そして、大事なものは、欲しいと思う限りは、
二度と見つからない。
その存在が忘れられた頃に、再び姿をあらわす。
今度は別の意味で、僕を悩ませる。
一生懸命になって、住民票の写しを探していると
古い封筒を見つけた。
これかな、と思って開けてみると、違った。
そこには、学生時代の写真が入っていた。
友達とキャンプに行った時の写真だった。
彼が焼き増しをして、僕にくれたものだ。
封筒には、彼からのメッセージが同封されていた。
「なんでお前ばっか写ってんだよ。いらねーよ。だからやるよ」
キャンプのすぐ後にこれらの写真を見た時は、
単に、「楽しかった」だとか、「馬鹿だな、俺」という
感想しか待たなかった。
しかし、久しぶりに写真を見た今は、懐かしさがこみ上げてきた。
懐かしさといっても、友人達に対してではない。
確かに、今は友達もいない土地で暮らしているから
彼らのことを懐かしみもした。
僕が懐かしんだのは、僕自身である。
俺って、明るかったなぁ、と。
俺って、楽しかったなぁ、と。
俺って、馬鹿だったなぁ、と。
俺って、馬鹿で良かったなぁ、と。
本当に馬鹿で良かったなぁ、と。
僕は、それらの写真を残して、封筒と友人が
メッセージを書いた紙を捨てた。
僕は、写真を見ながら、過去がだんだんと
遠くなっていくことを感じていた。
どうやら失くしてしまったらしい。
嫌な気持ちを我慢しつつ、時間を無駄にしながらも
やっと手に入れたものなのに。
きっと、昨日の僕は、失くさないようにと思って、
どこかに大事にしまったのだろう。
どうして、大事なものほど、失くしてしまうのだろう。
そして、大事なものは、欲しいと思う限りは、
二度と見つからない。
その存在が忘れられた頃に、再び姿をあらわす。
今度は別の意味で、僕を悩ませる。
一生懸命になって、住民票の写しを探していると
古い封筒を見つけた。
これかな、と思って開けてみると、違った。
そこには、学生時代の写真が入っていた。
友達とキャンプに行った時の写真だった。
彼が焼き増しをして、僕にくれたものだ。
封筒には、彼からのメッセージが同封されていた。
「なんでお前ばっか写ってんだよ。いらねーよ。だからやるよ」
キャンプのすぐ後にこれらの写真を見た時は、
単に、「楽しかった」だとか、「馬鹿だな、俺」という
感想しか待たなかった。
しかし、久しぶりに写真を見た今は、懐かしさがこみ上げてきた。
懐かしさといっても、友人達に対してではない。
確かに、今は友達もいない土地で暮らしているから
彼らのことを懐かしみもした。
僕が懐かしんだのは、僕自身である。
俺って、明るかったなぁ、と。
俺って、楽しかったなぁ、と。
俺って、馬鹿だったなぁ、と。
俺って、馬鹿で良かったなぁ、と。
本当に馬鹿で良かったなぁ、と。
僕は、それらの写真を残して、封筒と友人が
メッセージを書いた紙を捨てた。
僕は、写真を見ながら、過去がだんだんと
遠くなっていくことを感じていた。
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